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ブラボー2から漏れる声に、彼等はこの時だけ互いの意思を共有しているような心境を覚えた。
だが、ただ一言、凄いで済ます事は、この光景に対して、そしてこの光景を生み出した者達への冒涜だ。
遥か五〇〇前――。
世界から、世界地図からその存在を消された国――通称・ロストヘブン。
その中心地こそロストヘブンの首都・巨大都市エデンの直上を彼等は飛翔している。
夜闇を照らす都市の光一つ一つが、七色に光るキャンドルだった。
『百万ドルの夜景』とはまた違う。
この壮大を言葉に表すとなれば、彼等が見ているそれは『世界』だ。
地球にもう一つの惑星が、そこに存在していると断言出来よう。
『こんな、こんな都市、見た事ねえよ……。奴等、この五〇〇年でとんでもねえモノを造りやがった……!』
この五〇〇年間、この大都市を見た者はおろか、上空から見下ろす者などいない。
それを彼等は、五〇〇年の暗黙の規則を破ってまで来なければならなかった理由――。
見惚れる為に来た訳ではない。
時刻は残り二分で深夜〇時。
この時刻に、作戦は実行へ移るのだ。
「ブラボー1より各機――作戦を開始する」
先程まで感激に浸っていたパイロット達が、彼の命令に瞬時な対応を見せた。
六機のF-15の後方。
同じく分厚い雲の中を潜ってやってきた戦闘機よりも巨大で闇色に染め上げられた機体。
機体全てが『翼』のような異常にも見える形状は『B-2』と呼ばれる爆撃機が、左右に展開したF-15の中心位置で並行して飛行する。
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