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ばあちゃんが死んだ。
連絡を受けたのは寒い冬の日だった。
父さんたちと、急いで田舎に帰った。
道中、父さんはずっと涙をこらえていた。
田舎に着くと、じいちゃんと近所の人が迎えてくれた。
ばあちゃんの家に、間借りで住んでいたらしい人もいた。
みんな、どこかうつむきがちで、泣きそうになっていた。
けど、じいちゃんだけは笑っていた。
俺たちに、「疲れただろ、ゆっくりしなさい」と言い、家に招き入れた。
家の居間に行くと、襖が取り払われていて、隣の和室にばあちゃんが寝かされていた。
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