私ですか?!

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キーンコーンカーンコーン… 朝礼のチャイムが鳴ると同時に原先生が入って来た。 「規律 礼 着席」 クラス委員の号令で挨拶を済ませると、先生は皆が席に着くのを待たずに話し始める。 「今日は、みんなが楽しみにしていた学力テストの結果が出る」 そうだった。 入学して1週間しか経っていないのに、いきなり数学と英語だけテストをさせられていた。 言葉通り私達の学力を計るテストだった。 「――そして、クラス分けのテストでもあった。教室の掲示板に貼っておくから後で確認しておくように」 あーイヤだなぁ。 クラス分けとはもちろん成績ごとのクラスに分けられるのだ。 成績の良い順でAクラスから始まりHまでの8クラス。 私はどのクラスになったんだろ? 溜め息をつきながら 机に身体を預け、目を閉じた。 教室はクラス分けの事で物凄く煩くなっていたが、私はというと閉じた瞼がどんどん重たくなっていた。 「うるさいぞ!それから、この間の教科担当紹介で来れなかった生物の先生が来てる。D組の副担任でもある、福田先生だ」 外で待たされていた福田先生が教室に入ってくるとクラス中の女子が『きゃあっ!』と騒ぎ出した。 「イケメン!」 「かっこい~!」 福田先生は女子の黄色い声など気にもせず、黒板に名前を書き出した。 「福田 葵(ふくだ あおい)だ。よろしくねっ」 屈託のない かわいい笑顔でにっこり。 「きゃあ~!!」 更に沸き上がる歓声。 こんな騒ぎにも関わらず私は夢の中だった。 .
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