哀シキ華

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『ガシャンガシャン』 その騒がしい音の方を見るとそこにはたくましい体付きをした大人達が武器を持って山の方へと向かっていく姿があった。 「あぁもう妖狩りの時期か」 この村では妖怪を嫌悪し、殲滅してしまおうという思想が一般的だった。 もし妖怪の肩を持つような態度をとった村人がいればすぐさま妖怪の味方をしたと理由で殺されてしまう。 こんな偏った思想によってできた一年に一度の妖狩り。 山にいる妖怪達を殺して殺しまくる。 ただそれだけ。 一番多く殺した者はこの村では勇者とされ、一年間いい待遇がうけられるのでただそれだけの事に大人供は一生懸命になる。 あほらしい。 僕はそう思ったが口に出すと殺されてしまうので黙って家へ帰った。
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