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ちょっとそこの君!
聞いてくれないか。
不器用な道化師の、
淡い気持ちを。
さあさあ始まるよ。
道化師は不器用すぎて
恋心にも満たない、
そんな気持ちを
持ったが故に、
派手に転んで。
その気持ちを
迷子にさせた、
そんな話さ。
なあなあ、
笑ってくれないか?
どうしようもない、
この道化師を、
笑ってくれないか?
涙も
出てきやしないんだよ。
悲しくも
何ともないんだよ。
滑稽な話さ。
誰もいない。
誰も来ない。
道化師は
オロオロするばかり。
誰がこの幕をおろそうか。
あ、ちょうどいい。
そこの君!
バッサリ
斬ってくれないか?
道化師のために、
ガチャリと
カギを掛けてくれないか?
もう二度と、
箱から何かが出てくる前に。
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