701人が本棚に入れています
本棚に追加
当代将軍の側用人。
深鞍響雅(ミクラ キョウカ゛)は、呆然としていた。
この世に生を受けて16年。
こんなに呆然としたことなど無かった。
…あ。
もう一回ぐらいはあったかも…。
確か彼が5歳のとき、姉が彼の布団に花瓶の水をぶちまけて、世界地図がどぉーたらこぉーたら…。
いやいや。
今はそれどころではない。
何故なら、その姉の祭午(マツリコ゛)が、重都(エト゛)にやってくるというのだ。
しかも奥川将軍家の居城である、この重都城に…。
響雅
「う…上様…」
響雅は、のん気にココアを飲みながら、優雅にBL携帯小説なんぞを読んでいる当代将軍、奥川宗晃(オクカ゛ワ ムネアキラ)に話しかけた。
宗晃
「んー?」
………実にのん気である。
最初のコメントを投稿しよう!