771人が本棚に入れています
本棚に追加
/765ページ
「ははははは。随分とラブラブですね?羨ましい限りですよ。」
本気なのか冗談なのか…
クオークがレムリアを煽る。
「フフッ!やはりそう見えるかのう?」
「ええ!それはもう!」
「…クオーク…冗談でも本気でも止めてくれ…」
俺はげんなりとした気持ちである。
そんな様子を見ていたレナは俺の服の裾を引っ張った。
ひどく疲れた顔をしている。
「ん?…なんだ?」
「あんたが早く話しちゃいなさいよ……この様子じゃいつまで経っても終わらないし、私までさっきみたいに被害を受けちゃうわ…」
「……すいません。」
…そうだな。レナも可哀相だし、クオークも一部事情を知っているとはいえ、伝えていない事もあるし、
…レムリアに語らせたら…とんでもない話の内容になりそうだしな。
「…しゃあない…それじゃ、俺がフェナンテ共和国で素材屋をしていた時の頃から話そうかな。」
とりあえずは町に着くまでの間だけ話す事にした。
何故このような旅をする事になったのか…
俺がフェナンテ共和国を離れ、リドルギア帝国まで来る事になった出来事…
全ては…
このレムリアに出合ってしまった時から始まった。
最初のコメントを投稿しよう!