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「ごちそうさまでした。」
神は全て綺麗に食べあげた。
俺は皿を片付けつつ聞いた、
「神様は、名前とかないのか?呼びにくいんだけども。」
「名前、ですか…。今まで特に呼ばれることはなかったですから、特には。」
そうか、と相づちを打ちながら食後のコーヒーを煎れた。
「どうも。」
神は角砂糖を2、3落としつつ、話始めた。
「そろそろ、話ましょうか。」
ようやく、話をしてくれるようだ。
ブラックのままコーヒーをすすった。
「何から話ましょうか?」
「取り敢えず、俺を拐った理由の実験についてお願いする。」
神は、わかりました、と話始めた。
「まず実験と言うのは、上からの命令です。」
上?神より上のやつがいるってのか?
多少いぶかしげ顔をしたが、続きを促した。
「それについては長くなるのでまた後日話します。内容について説明します。」
何だか空気が重くなってきたな。
神様にもさっくまでの笑顔はない。いたって真剣な顔だ。
「一つ目の内容は『人を遥かに超越した者と遭遇した場合の反応』の調査でしたが、これはもう、上に報告済みです。」
「まだ、あるのか。」
神様は、一気に冷めたコーヒーを飲み干した。
「えぇ、現時点では残りの実験は後、3つ。」
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