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「3つか…。」
…まてよ、今『現時点』とか言ってなかったか。
「まさか、まだ増えるのか!」
神は頷いた。肯定の意味だろう。
「そして、2つ目ですが『その者との共同生活の中でのでの反応』です。」
…何だって?共同生活?
俺の耳が正しければ、確かに共同生活と言ったはずだ。
『生活』と言うことは、ある程度の長い期間は行われるだろう。
「俺は、帰れるのか?」
「一応、実験が終り次第元の場所、時刻に返すことになっています。」
まぁ、帰ったってどうせ一人だし、こういうやつも嫌いじゃない。
「わかった、安全が約束されるなら、付き合おう。」
「本当ですか!」
神は嬉しそうに身を乗り出してきた。
「助かります、今まで進んで参加してくれた人がいないって聞いていたので…。」
なるほど、どっちにしろ実験には付き合わされるわけか。
「やっぱり、今までもこういう実験は行われてきたのかい?」
「はい、しかし、誰も進んで実験に参加しないため正確なデータが採れなかったんです。」
「なるほどね、じゃぁ俺がモルモット1号って訳だ。」
「まぁ、悪く言えばそうですね。」
神は少し申し訳無さそうに顔を伏せた。
「気にしないでくれ、さっさと実験終わらせて帰らせてもらうから。」
「あ、はい。」
と、歯切れの悪い返事が返ってきた。
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