それは、ニート。

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「すいません…お話は終わりましたか?」 少女はおどおどしつつ話しかけてきた。 身長は、160cm位だろうか、なかなか高い。顔付きもかわいらしい感じで好印象だ。 …別にそういう意識はないよ。 「あぁ、すまない蚊帳の外で。」 「いえいえ、連れてきてもらった立場ですから。」 やはり、ここの事を知っている人間らしい。 「そういえば、俺に会いたいとか言ってたのは…。」 「はい、そうです。」 それも確らしい。 …疑い始めればきりがないが、この娘は本当に人間だろうか。 場所が場所だ、神の類に創られた都合のいい「物」ではないか。 と、そんな考えが一瞬頭をよぎった。 …ふぅ、悪い方に考えるのはよくないな、まずはいろいろと話を聞こう。 「取り敢えず、リビングに行こうか、君にも神様にも聞きたいことは山ほどある。」 「わかりました、それでは紅茶か何かをお願いしていいですか。」 「わかった。」 一番に部屋を後にした、後ろで何か話声が聞こえた気がしたが、気にとめず、キッチンへ向かった。
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