尋問じゃない、話し合いだ。

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俺は沢山の缶が入ってる戸棚のなかからダージリンティーを取りだし、3人分煎れた。 お菓子は神様用にポテチからチョコまで多種多様のお菓子を袋のまま出し、俺たちにはチーズケーキを出すことにした。 執事的な作業を終えると、神様と少女が並んで座ってる向かいのソファに腰掛け、一息ついて話し始めた。 「えっと、それじゃぁ君、名前は。」 紳士なら自分からだろう、と少し悔いたが、恐らく俺の名前は知っているだろう。 …にしても、どこで俺の事を? 何とかして聞き出すしかないな。 彼女は俺の顔を見たまま、可愛く、答えた。 「私は、『早苗』です。」 …知らない名前だった。 いや、覚えてないだけかもしれない。 「そうか、俺の名前は…。」 「知ってますよ、修二さんですよね。」 「…どうして知っているんだ。」 それは…、と早苗が口ごもった。 どうしたんだろうか、何か言えない訳でもあるのか。 早苗をじっと見ていたが話始める気配はない。 「それはさておきです。」 急に神様が割り込んできた。お菓子は食べ終わったらしい。 元気だ。 「そろそろ、実験の時間が近付いてますので、説明をします。」 「待ってくれ!まだ何も聞いてないぞ。」 「大丈夫です、これが終わったら時間が出来ますので。早苗さんも呼ばれたてで疲れてるようですし。」 その行動と言動は、答えに困っていた早苗を助けた様にもみえた。 何か早苗にはあるのだろうか…。 それに、さっきまでは実験の事なんて全然言っていなかった…。 どうやら、早苗に何かは隠し事があるのは確なようだ。 しかし、いったい何を。 それは、殆んどヒントの無いクイズのようだった。 わかりようがない。 神様曰く、次の実験が終わればだいぶ時間が出来るそうだ。 できれば、今の内にすっきりしておきたいのだが、俺も実験を了承している。 小さく溜め息をついた。 「わかった、説明を頼む。」
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