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何も感じないなら、壊れてしまったなら、それでもいいか。
その方がこれから楽に生きていける。
俺は上半身だけを起こし、窓の外を見た、まだ日は高い。
その時、不意にドアが開けられた。
視線を窓の外からドアに向けると、そこには神様が立っていた。
神様は静かにドアを閉め、ゆっくりて近寄ってきた。顔にいつもの笑顔はない。
「帰ってたんですね。」
「あぁ、おかげさまで酷い目にあえた。しかし、感謝もしているよ。」
俺は肩をすくめてみせた。
「驚きましたよ、まさかあなたががあんな行動にでるなんて。」
「調べたのか。」
俺はベットから降りつつ言った。
「えぇ、ついさっきあなたの詳しい情報が届きました。」
「…これから共同生活だ、仲良くしよう。」
わかってますよ、と小さな溜め息と共に言った。
「にしても、本当に物分かりがいいですね。そっちが本性ですか。」
神様の顔には笑顔が戻っていた。
「気にすんな、ばれなきゃ大丈夫さ。」
「そうですね、それでは、昼御飯の時間です。」
神様はもうすでにドアノブに手を掛けていた。
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