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「何ですか、まだ私が神だって信じてなかったんですか。」
「当たり前だ、俺はそこまで信心深くないし、物分かりだっていいほうじゃない。」
神様は少し考えていたが、やがて諦めたようだ。
「分かりました。」
カミサマが指を鳴らした。
一瞬、視界が真っ暗になった。
そして、
「はー…。」
驚きで微妙なリアクションしかとれなかった。
「これなら、信じてもらえましたよね。」
風景が変わった。
さっきまでのビル群は姿を消し、どこまでも白い空間がそこにあった。
「…どうやったんだ。」
「人間には到底理解できません。」
そうか、あれか。
「ハ○レンみたいなもんか?」
「いえ、全く別物です。」
「てかカミサマ…ハ○レン知ってるのか。」
「神なうえ暇なもので。」
カミサマは掌を上に向け、溜め息をついた。
「…とりあえず、話は聞く。」
こんなものを見せられたら信じる他なかった。
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