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俺は独りだと、こういう時に気付く。
独り暮らしで、彼女もいない。
ろくな友達もいない。
風邪で寝込んだことを家族に言っても、
「あぁ、そう。」
と素っ気ない会話。
「あぁ、俺は独りなんだ…。」
今更ながら、
そう思う。
部屋で干してるTシャツからも
受話器横のメモ帳からも
風にそよぐ黄ばんだカーテンからも
生暖かい部屋の温度からも
独りだと
感じさせる。
誰にも俺は求められない。
哀しい。
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