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「なんで……」
「なんでそんなとこに居るの?独りなの?」
こんな馬鹿な質問が出てきた俺は大分疲れてるんだ。
と思った。
でも自然に口から出てきた言葉だった。
「うん。独りなの。私の事が見えるんだ。」
三角座りの幽霊の声は哀しそうだった。
「見えるよ…。だから独りじゃない。二人だ。」
「え…?」
「君も独り。俺も独り。だから二人ぼっちだね。」
何言ってるんだ俺は…。
でも、
なんか嬉しい。
「…怖くないの?」
「何が?」
「私、幽霊なんだよ?」
「見える幽霊は人間と一緒じゃん。怖くないよ。」
そう。
怖くない。
なぜだろう?
「…そうなんだ。」
「うん。」
「ねぇ。」
「ん?」
「友達になってよ。」
「うん。」
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