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「君、名前なんて言うの?」
「わからない。」
「そうなんだ。えーと…なんで…えー…。」
「死因?」
「あ……うん。」
「…………。」
「あ…ごめん。別に…大丈夫だよ…。ごめん。」
「……うん。」
静まり返る部屋。
緩く閉めた蛇口から滴り落ちる水滴がタンタンと台所から響いている。
「ゴホッゴホッ!!あ~…。」
しんどい。
苦しい…。
これ風邪か?
「大丈夫?」
「あ…大丈夫。大丈夫。ハハッ…。」
幽霊に心配されるなんて…
なんか笑えるな。
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