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意外性、という言葉を使うなら、まさしく由佳に似合うだろうと、美由紀は考える。
大人しい由佳の行動は、いつも美由紀の予測とは相反し、次が読めない。
別に、彼女の行動など、予測する必要もなかった。
が、無意識だった。
無意識にその予測は確信になり、「らしい」という言葉に変換できる。
しかし、由佳は出来なかった。
地球らしい。
世の中らしい。
全く、予測不可能。
それは、由佳らしい。
だから、きっと由佳が嫌いだった。
嫌いで仕方がなかった。
だから、苛めたんだ。
予測不可能なはずの彼女は、苛められている時だけは予測できた。
予測できる。
それが美由紀にどれだけの安堵を持たせるか。
だから、辞められなかった。
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