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「ち、ちょっと待って!
もっと分かりやすく教えてよ!!どうしてこんなことになったのよ!!」
美由紀は前に立っている秋斗に怒鳴る。
秋斗は、高校生ぐらいの少年だった。
とは言っても、美由紀とさほど歳に変わりはないだろう。
一見何処にでもいるような少年だが、己は特別なのだと訴えてるような箇所が一部存在する。
彼は取り敢えず、音楽が好きなのだろうと、勝手に解釈させてもらおう。
首には肩に付けているウォークマンに繋げられたヘッドホン。
背後からは確認出来ないが、先程見た時にはポケットの中のiPodに繋がるイヤホンを耳に付けていた。
茶髪の髪を揺らし、完全ではないが、美由紀の方を向く。
「だから、俺は人に説明するのに慣れてないの!!
あいつは陰に殺されて、そんで…」
同じく怒鳴るように返事する秋斗の言葉を、美由紀は遮る。
「だから、その陰って何なのよ!ワケ分かんない!!
由佳が殺されたって、どういうことなのよ!!」
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