夢一話 琢磨の初恋

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卑怯だけど、弱っている女ほど落とすのは簡単だ。少し優しくすればいい。 菜穂だって女だし、同じだろ。 「じゃあ、グチでも聞いてやるよ。ストレスを溜めるのは悪循環だからな。」 これで菜穂を落とせる。そう確信していた。 「ん…ありがとう。でも、大丈夫。それより佑樹の話聞いてあげて?」 「えっ?」 「私より佑樹の方が抱え込んじゃうの…。私は大丈夫だから…。お願い…。」 何言ってんの? そんな涙ながらに…上目遣いで言わないでくれ。 佑樹のことなんてどうでもいいじゃないか! さっき、怒鳴られて今泣いてるのは菜穂だろ? 理性がもたん…。 抱きしめたくなる…。 「…わかった。菜穂は部屋に戻ってろよ?」 「ありがとう!じゃあ、よろしくね!」 菜穂はとても可愛らしい笑顔を見せ、ホテルに戻って行った。 .
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