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卑怯だけど、弱っている女ほど落とすのは簡単だ。少し優しくすればいい。
菜穂だって女だし、同じだろ。
「じゃあ、グチでも聞いてやるよ。ストレスを溜めるのは悪循環だからな。」
これで菜穂を落とせる。そう確信していた。
「ん…ありがとう。でも、大丈夫。それより佑樹の話聞いてあげて?」
「えっ?」
「私より佑樹の方が抱え込んじゃうの…。私は大丈夫だから…。お願い…。」
何言ってんの?
そんな涙ながらに…上目遣いで言わないでくれ。
佑樹のことなんてどうでもいいじゃないか!
さっき、怒鳴られて今泣いてるのは菜穂だろ?
理性がもたん…。
抱きしめたくなる…。
「…わかった。菜穂は部屋に戻ってろよ?」
「ありがとう!じゃあ、よろしくね!」
菜穂はとても可愛らしい笑顔を見せ、ホテルに戻って行った。
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