夢一話 琢磨の初恋

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俺は佑樹に怒りを覚えた。 なんで、あんなに大事に想っている菜穂に対してあんな態度をとるんだ…。 そんなことを考えながら、佑樹を探した。 菜穂が“たぶんあそこにいるから”と教えてくれた場所へ…。 「佑樹…」 菜穂の行った通りの場所に佑樹はいた。 「琢磨。なんでここに…?」 「菜穂がここにいるだろうって…。なにがあったんだよ?」 怒りを押さえながら、佑樹に聞いた。 「ここ…夜になると夜景がキレイだろ?ここで、菜穂に告白したんだ。」 ああ゛?聞いてねぇよ! そう思いながら、黙って聞いた。 「何度も断られたよ。琢磨が好きだからって…お前からの連絡をずっとまって…。 菜穂は高3の時やっとお前を諦めた…。お前が彼女いるって噂が流れてさ。」 「3年…。確かに、彼女いたよ。その頃、本気の彼女はいなかったけどな…。」 「その後、やっと俺と付き合ったけど、菜穂の心にはいつも琢磨がいて…別れたり、また付き合ったり…。」 .
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