夢一話 琢磨の初恋

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菜穂はあい変わらず小柄で可愛らしい。でも、あの頃よりもキレイになっていた。 俺のタイプだった。 一目惚れしそうになった…。 「遅かったな?」 「ん?館内で迷っちゃって…。」 「やだーっ!菜穂ってば方向音痴だったのっ!」 菜穂は佑樹の隣に座った。佑樹の向かい側に座っている俺の存在には気付いていない。 それにしても、カワイイっ!! 肩まで伸びたサラサラした髪に触れたくなる。 でも、それは俺の役目じゃない。 佑樹が菜穂の頭をなでなでしていた。 二人の甘い空気が腹立つ…。 「ラブラブだな!」 嫌味たっぷりに言うと、菜穂がようやく俺に気付いた。 「えっ?た…琢磨くん?」 「さっき、来たんだよ。」 「久しぶり…。」 ひきつった笑顔で挨拶をしてしまった…。 .
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