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バイトが終わり帰宅すると、母が夕飯をテーブルに並べていた。
「ただいま」
「おかえり。永(ひさし)、明日バイト休みなんでしょ? 早く掃除しなさいよ。お母さん明日からお友達と旅行に行くから、ご飯も自分でやんなさいね」
帰った途端にまた小言かと考えていたが。居ないなら何でもやりやすい。
「はいはい。掃除ね」
テキトーに返事をして自室に入る。逃げる僕の背中に母が何か言ったような気がしたが、どうせまた「聞いてるのっ?」とかそんなものだろうと思っていた。
そう思っていた。
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