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「この言い伝えはあっているかしら?」
私は真っ直ぐな瞳でフォカロルを見つめた
「アァ、全テ我二当テハマル」
フォカロルは真っ直ぐな瞳で私を見つめ返した
「それじゃあ、どうぞ私の心臓を食べて。」
私は覚悟できていた
力を手に入れたわけではないが
助けてもらったのならばお返しを求められて当然だ
求められる前に自分から差し出したほうがけじめがつく
だが、フォカロルはうんともすんとも言わずに私をじっと見ていた
「どうしたの?」
「何故、力ガ欲イワケデモナイノニ心臓ヲ差シ出ス?」
「何故って…。助けてもらったお礼よ」
「シカシ、契約シテイナイデハナイカ」
「そうだけど…欲しいんでしょ?心臓」
「フローラ、君ハ契約ヲシタイノカ?」
フォカロルは不思議そうな顔をして私に問いかけた
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