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高らかに鳴る鐘
前には神父様
隣には素敵な王子様
後ろには私よりも幸せそうな顔をしたお父様
「誓いの口づけを…」
王子と向き合いゆっくりとヴェールをめくられる
「綺麗だよ、フローラ…」
耳元でそっと囁かれた言葉
思わず大口開けて笑いそうになってしまった
王子は肩に手を置き顔を近づけてきた
私のファーストキスは愛した人ではなく彼に奪われるんだ
小さい頃から憧れていたファーストキス
それを素敵な王子様に奪われる
最高じゃない
それだけじゃないわ
お父様にも親孝行できるのよ?
ほんと…最高だわ
私の最愛の人が来て私を攫ってくれないかしら?
残念ながら私には最愛の人なんていないけど…
あぁ…
神様でも悪魔でもなんでもいい!
私を助けて!
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