第四章

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翔太「…はい」 幸代『翔太?』 翔太「どうした?」 幸代『わたし、翔太に誤りたくて…』 翔太「えっ?」 幸代『今、翔太の学校にいるの』 翔太「はっ!?お前、なんで…母さんは!?」 幸代『お仕事に行ったよ…。それより、校門前に待ってるから話聞いてほしいの』 翔太「ちょっ…幸代!」 電話が切れた。 翔太「ったく、何来てんだよ!」 翔太は、荷物を持って 慌てて部室をでた。 ーー校門前ーー 翔太「幸代!!」 幸代「翔太…」 幸代の姿は、雨でびしょ濡れだった。 翔太「お前バカかよ!なんで傘ささないで家出たりしたんだよ!」 幸代「雨がふるなんて思ってもなかったから、ごめん…翔太」 翔太「反省しろよな…で、話って何?なんでわざわざ学校まで…?」 幸代「舞ちゃんにも、話そうって思ってたの。一緒じゃないだ?」 翔太「あぁ!幸代ごめん!俺、早く行かないといけないんだ!」 幸代「えっ?ちょっと…!」 翔太「舞、傘忘れて待ってるんだよ!話なら家帰ってから…」 幸代「いや!!」 幸代は、翔太に背後から抱きついた。 幸代「行っちゃやだよ…!」 翔太「ゆ…幸代?」 幸代「翔太…わたしやっぱり翔太が好きなんだよ!舞ちゃんにも、それを伝えたかったの。」 翔太「幸代…離して」 幸代「いやだ!」 翔太「お願いだ…舞に心配かけたくないから…」 翔太は、幸代から離れ、予備の傘を幸代に渡した。 翔太「ほら…先に家に帰ってろ。話の続きは、ちゃんと家で聞いてやるから。」 幸代「翔太…やだよ…。」 翔太「ごめんな…幸代。気をつけて帰ろよな」 翔太は、舞のもとへと、走って行った。
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