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「遂に追い詰めたぞ『邪神マルク』。今直ぐ世界に放っている『闇』を止めろ!」
邪神マルクと呼ばれた青年は、まるで小さな虫を見るような目で玉座の肘掛に頬杖をつく。
『『追い詰めた?』‥違うな。寧ろ、貴様達が追い詰められたのだよ。見るが良いこの世界を。既に世界の半分以上が遂に『闇』に墜ちた。如何に聖なる『光』が集まろうと、強大な『闇』の前では風前の灯火に等しい!。…貴様達の命もな‥』
「減らず口もそこまでだ!」
ロントを押し退け、淡く黒い光を放った髭の男性が巨大なガトリング銃を構えながら前に出ていく。
ロントは「落ち着け!」と言ったが、男性は構わず引き金を引いた。
ガトリングが回転すると共に無数の黒い光がマルク目がけて飛んでいく。
光はマルクを含め玉座に当たり、辺りに粉塵が立ちこめる。
「アルフレッド!。闇雲に撃っても意味が無いんだ!。落ち着いてくれ!」
ロントは銃を打ち続けるアルフレッドの腕を掴んだ。
「離してくれリーダー!。あいつの所為で俺の家族は死んだんだ!」
「悔しいかもしれないが、一人の力では奴は倒せない!」
『その通りだ』
六人は、煙が晴れた玉座の方を向いた。
そこには何事も無かったかの様にマルクが立っていた。
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