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『神である私が…、これ程のダメージ…。‥ふっ、だが、貴様達に我を完全に倒す事は出来ないぞ!』
「『光』がある限り、『闇』は存在する…。そういう事か?」
ロントはマルクはお互いに武器を下ろしながら対峙する。
『その通りだ。『光』があるから『闇』が生まれ、光が強ければ強い程、闇は色濃くなる!。光の力を使って我を滅する事は不可能なのだよ』
マルクは両手を広げながら、何処までも続く闇の空を仰ぎながら笑った。
ロントはその様子を見ながら、仲間達に目配せをした。
五人は一瞬、顔に影を落としたが、意を決した様に頷き、一定間隔でマルクを取り囲んだ。
マルクもそれに気が付き、ロントを馬鹿にするかの様な態度を取りながら、睨んでいる。
『話を聴いて居なかったのか?。貴様達に私は、』
「確かに、どうやらお前を倒すのは出来ないらしい。だが、弱らせる事は出来る!」
ロントは自分の背負っている荷物の中から一つの包みを取り出した。
包みの中から出てきたのは青白い光を放つ一本の刀だった。
刀身は青く透き通り、境目が解らない程研ぎ澄まされた刃はあらゆる物を一刀両断してしまいそうだ。
『なんだ?。そんな旧式の武器で私に勝てるとでも?』
「これで、お前を斬るつもりは無いさ…」
ロントはすぐ足元に刀を突き刺した。
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