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「お兄ちゃんのいない世界なんて、あたしには必要ない。
お兄ちゃんを潰したあいつごと、世界を壊してやる!」
「それじゃあ悪魔の叫びとやっていることは同じだ!
そうするって言うんなら、オレはお前の敵になるしかねぇ!」
「いいじゃん別に!
君が敵でいいから、離れてよ!」
見えない力が、オレを月乃から引き剥がそうとオレを押す。
だが、残った体力全てでそれに抗う。
「……っ敵でいい? ふざけんじゃねぇ!」
本気で月乃の顔面をぶん殴りたい衝動に駆られたが、それを堪えて月乃を睨んだ。
「お前がそれを本気で言ってるんなら、オレはお前を絶対に許さねぇ!
それがどういうことなのか、心を読めるお前なら分かるだろ!」
月乃の目がみるみる見開かれていく。
それでもオレにかかる見えない力は収まらない。
「オレはお前の友達だ!」
最後に、がむしゃらにそう叫ぶと同時にオレは吹っ飛ばされた。
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