その壱

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眩しいくらいの陽射し。 道行く誰もが忙しなく歩き、 肩と肩がぶつかっても 先を急ぐかのように。 車は群れとなり喧騒となり。 一人の女性が流れに逆らう。 慌ただしい景色に反し トボトボと歩く姿。 まるで彼女は存在してないかのように 浮いて見える。 綺麗に着飾ってはいるが、 観光地でもないのに 小ぶりのキャリーを引き。 ゆっくりゆっくり 宛もなく歩いている様だ。 .
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