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「またかよ」
舌打ちした。
背後に、不細工な殺気を撒き散らす、飢えた獣が隠れている。
少しだけ振り返り横目で見る。
がっしりした体躯の若い男だ。
苦笑いを零して、歩調を速める。
背後の男も歩調を合わせてくる。
まだだ、まだ。
少しずつ。
駆け出しそうになる衝動を抑えて、狭い路地に誘い込む。
荒い呼吸が背後に迫る。
追い詰めた、つもりだろう?
俺がビビってるって
思ってるんだろ?
最高にハッピーな奴。
早く。
早く来いよ。
俺の肩を掴め。
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