プロローグ

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みんなと話す時間は本当に速く過ぎるものである。 終わりは刻々と近づいてきたとき、司会者がマイクをとった。 「さあ皆さん、もうすぐお別れになります。」 「寂しいぞ~」 誰かが合いの手を入れる。 「私も寂しいですが仕方ないです。まだ飲みたい人は、二次会にでも。ここで皆様にひとつだけ渡したいものがあります。みなさんが昔二十歳の自分へと宛てた手紙です」 そうだ。確かに六年生だかの時に書いた思い出がある。 中身は……覚えてない。 あんまり恥ずかしいことを書いて無ければいいけど……。 私に配られた手紙には 二十歳になった私へ 私の字でそう書かれていた。
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