257人が本棚に入れています
本棚に追加
「ちょっと待ってください!」
その女は俺の前に行き
『なんや』
「人が困ってるのにシカトですか?」
『俺やて急いでんねん』
「急いでたって少しくらいは声かけたりするでしょう?それにぶつかったからついでにみたいな…」
『あぁ』
俺は鼻で笑った
『道聞くためわざと俺にぶつかったんか』
「は?」
『迷ってるのに誰も話し掛けてくれんし、あんたも自分から尋ねるのも嫌やから、わざとぶつかってそのついでに道聞こうと考えたんやろ?』
「違います!」
『えぇよ今更。で、何処行きたいねん』
「いいです!あなたになんか聞きたくありません」
『なんやそれ』
「なんなんですか?さっきから。偉そうに。あなたに道聞いたら行きたいとこも行く気失せます」
『お前誰に口きいてるん?』
「あなたです」
『お前俺知らんのか?』
「は?」
俺はそのまま深く被ってた帽子を取り
そいつに見せたった。
最初のコメントを投稿しよう!