うん。

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学校に行ってみる? 夕飯を作りながら母が言った。 フライパンからは豚肉とキャベツの焼ける香ばしい香りがしたが、私の胃袋はそれを食べたいと思うことはなかった。 「うん。」 久しぶりに声を出した気がした。 「夕飯は?」 「…要らない。」 そう。と母は悲しそうに呟いてフライパンをコンロの上に置いた。
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