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若い…高校生くらいだろう。 女の周りを3人の男が取り囲んでいる。 女は、怯えた表情をしながら、震える手で自分のカバンから財布を取り出し、数枚のお札を差し出した。 いやらしい笑みを浮かべている奴が乱暴に受け取る。 『1…2…3…なんだよ、これっぽっちかよ』 金を自分のポケットに押し込むと、くいっと顔で女を指した。 同時に、後ろにいた男が女の肩をつかむ。 「何を…!?お金なら渡したじゃない!」 『足んねーんだよ』 「そ…そんな…」 『でもさー、俺らも悪魔じゃねーからさー』 言いながら笑うその顔は、さながら悪魔のようだと、女は思った。 『あなたのお体で許してあげるのよ~ん』 「………!?」 『ぎゃはははっ!お前気持ち悪りーよ、その言い方!』 『やっぱ?俺も言ってて思った』 げらげらと笑う。 女は、一瞬のスキを見て逃げ出した。 しかし、ハイヒールではうまく走れず、何かに躓いて転んでしまった。 夜の暗闇も、゙何がが見えなかった原因だろう。 .
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