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松田さんの横にいた女の子が帰ると、私は、彼の傍に駆け寄った。
「行っちゃいました~。」と、寂しそうに恵梨に話しかけるジョニー。
「ふ~ん(笑)あら、いんじゃない?」と、
私と松田さんの方を見て、何やら楽しんでいる様子の恵梨。
私は、松田さんの横に腰かけ、話しかけた。
「知り合い?」
「いや、彼氏いるって言うから、辞めた。」
「ナンパ……。」
私は、ため息をついていると、
「そっちこそ、あっちは良いの?」
と、彼は言った。
「うん…。なんか、気持ち悪くて…。あちこち触ってくるし…。」
「ふ~ん。」
その後、彼は黙って飲み続けていた。
最終列車の時間になり、私達は、駅に向かった。
列車の中は、混みあってて、満員電車のよう。ジョニーのスキンシップはエスカレートし、胸やお尻までも触り始めてきた。
松田さんが見かねて助けてくれた。さっきから、松田さんの胸に私の頭・背中があたり、後ろから手を回し抱かれているような感じになっている。ドキドキして何だか苦しい。
私は彼を見上げた。
「何?」
と、彼。私は、向きを変え、彼と向き合った。私は掴まるところが無くなり、彼の服の裾に掴まったが、伸びるから辞めてと言われ、彼の腕に掴まる。
「なんか、ドキドキして苦しくて……。」
私は言った。彼は、
「それって、誘ってんの?」
と言い、私の頬を撫でた。
「え?違っ…。」
と、私は、松田さんを見上げた。すると、彼は吹き出し、笑い出した。
「え?違っ…て(笑)ハハハ…ハハハ…(笑)あ~おかしい(笑)」
膨れる私に、大笑いしている彼。
そうしているうちに、南知多の駅に到着した。
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