9人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
戻ってくると、頬を押さえながら、
「いってぇ~。何、アイツー?今日、ほら、一緒にいた外人。マイケルだか、ケンだか、ジョーだか知んないけどさ。今、そこで殴られた…。」
そう言って、また隣に座った。
「え?大丈……。……ごめんなさい…。」
彼は不思議な顔して、
「何で君が謝るの?」
「いや、あの…、何となく…。列車でも助けてもらったし……。」
と、うつ向く私。
彼は、一度、私を覗き込むも、ソファーに深く腰かけ、ビールを飲み始めた。
「ところで、何で、今日、一緒にいたの?マイケルだか、ケンだか、ジョーだか……」
「ジョニー……」
「あ~!ジョニー…ね(笑)その、ジョニーと、なんで今日は一緒にいたの?」
彼は、聞いた。
「…恵梨が…、朝、偶然会ったとかで…、うちの社員らしくて、経理で働いてるとか……。」
私は、答えた。
「げっ!つぅことは、また会うっつうことかよ……。うわぁっ…。マジかよっ~。……で、話は変わるが、今日の旅行の最終日はどこ行ったの?オアシスだけ?」
「名古屋城とか、名古屋港水族館とか……。」
その後、私達は、その話で盛り上がった。それから、いろんな話をした。
そして、私達は、そのまま寝てしまったのか、朝起きるとソファーにいた。私には毛布がかけられ、私は、松田さんの膝の上に頭を載せていた。ハッとして、起き上がると、彼は、目を擦りながら、
「おはよう…。」
と言った。私も、
「おはよう…。」
と返した。
彼は背伸びしながら言った。
「もう終わりなんだなぁ……。いっ時は、どうなるかと思ったけど、まぁ、楽しかったな…。君を抱けなかったのは心残りだが…。」
え?とチラリと彼を見る私…。どうやら、冗談のようである。ホッとし、私も言った。
「うん。楽しかった。最初は、松田さん、何、この人?とか思ったけど、一緒に過ごしてて、楽しかった。一緒に過ごせて良かった。」
彼は、
「じゃ、この際だから、これから付き合う?それ、愛の告白でしょ?」
そう言って、彼は笑う。
「そういうわけじゃ…。その笑い、ほんとムカつく……。」
膨れる私……。
最初のコメントを投稿しよう!