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目が覚めると、真っ暗で、携帯で時間を確認すると夜7時を過ぎていた。
部屋を出て、リビングに行ってみる。
カーテンを閉めてると、写真立てが目についた。
気になり、少し戸惑ったが、手に取って見てみると、松田さんと女の人が肩を並べて移っている写真であった。
誰だろうと思って見ていると、玄関が開く音がした。
驚き、振り向くと、松田さんと目が合い、彼は、
「ただいま。」
と笑顔で行った…。
「おかえり…。」
と言って、慌てて、写真立てを戻そうとしたが、床に落としてしまった。
「あ…。」
私は拾おうとしたが、
彼がそれを拾い、
「…笑っちゃうよな…。」
と言って、クスッと苦笑いをし、それを棚に戻すと、ソファーにドスンと座った。
私は、慌てて、彼の横に座り、
「ごめんなさい…」
と謝った。私が気になってるのに気付いたのか、
彼はニコッとし、
「美知代…。おかしいだろ?捨てようと思っても、なかなか捨てられなくてさ…。それより、起きてたの?」
「今、起きたところで…。」
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