急接近

4/5

9人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
目が覚めると、真っ暗で、携帯で時間を確認すると夜7時を過ぎていた。 部屋を出て、リビングに行ってみる。 カーテンを閉めてると、写真立てが目についた。 気になり、少し戸惑ったが、手に取って見てみると、松田さんと女の人が肩を並べて移っている写真であった。 誰だろうと思って見ていると、玄関が開く音がした。 驚き、振り向くと、松田さんと目が合い、彼は、 「ただいま。」 と笑顔で行った…。 「おかえり…。」 と言って、慌てて、写真立てを戻そうとしたが、床に落としてしまった。 「あ…。」 私は拾おうとしたが、 彼がそれを拾い、 「…笑っちゃうよな…。」 と言って、クスッと苦笑いをし、それを棚に戻すと、ソファーにドスンと座った。 私は、慌てて、彼の横に座り、 「ごめんなさい…」 と謝った。私が気になってるのに気付いたのか、 彼はニコッとし、 「美知代…。おかしいだろ?捨てようと思っても、なかなか捨てられなくてさ…。それより、起きてたの?」 「今、起きたところで…。」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加