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しばらくして、彼は戻って来た。
そして、私が夕べ着ていた服を私に渡し、
「……着替えたら?……それとも、続きする?」
彼は、昨日の冷たい表情に戻っていた…。
私は、服を受け取り、
「…ありがとう…。」
と、彼に言った。彼は、ソファーに座り、タバコを吸い始めた。
私は、着替え、自分の部屋に帰ろうと立ち上がり、
「私、部屋に戻ります…。」
彼に言い、部屋の入口のノブに触れようとした時、彼は、奥の方から、ソファーに座ったまま言った。
「戻るのは、良いけど、部屋には入れないんじゃないかな?相沢、夕べ、野田と一緒だったはずだし。夕べ連絡あったし。野田も帰って来なかったし。」
「じゃ…、私は、どこに行けば…。」
「ここに居たらいんじゃない?つぅか、やり逃げ?逃げても、俺は君を抱いた、君は俺に抱かれた事実は変わらない…。」
私は、部屋の中に戻り、ソファーに腰かけた。
そして、彼を見つめて言った。
「私、どうしたらいい……?」
「君は、どうしたい?」
彼は聞き返した。私は、答えられず、うつ向いていた。
次の瞬間、彼は私を抱きしめた。そして、私の顔を覗き込む…。
「俺は、君を、また抱きたい。」
彼は言った。
私は驚いていると、
彼は、吹き出し、私から離れ、大笑いし始めた。
「おかしい(笑)ハハハ!君、面白ろすぎる(笑)ハハハ……」
彼は、笑い続けている。
私は、どういうことなのか考えていたが、わけわからず、
「あの……?」
と、彼に話しかけると、彼は落ち着きを取り戻し、
「朝ご飯食べに行くでしょ?丁度、野田の分の朝食券もあるし。待ってて、着替えるから。」
と、彼は着替え、
「じゃ、行こっか。」
と言い、私達は、朝ご飯を食べに1階に降りた。
エレベーターの中で、彼は、ボソボソッと言った。
「言っとくけど、俺たち、夕べは何もしてないから――。」
え?え?え?
1階に着き、エレベーターを降り、朝食会場へ――。
バイキングだった。
それぞれ食べたいものを盛り、4人がけテーブルに向かい合って座った。
そして、落ち着いたところで、私は彼に話しかけた。
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