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いち早くそれに気付いたのは新八だった。
神楽がだんだんウトウトしはじめ、二人で寝るように進めている、正にその時。
『―――』
「?」
音がした。
襖の奥、ここのオーナーの眠る寝室で、音が。
「姉上、今何か聞こえませんでした?」
「え?何も気づかなかったけど……」
次いで、ドサッと何かが落ちる音。
流石に心配になり二人で顔を見合わせると、新八は襖を覗いてみることにした。
「姉上は、神楽ちゃん連れて下がっててください」
「分かったわ」
二人が玄関の方に消えたのを確認して、一人頷く。
そうして、覚悟を決めて襖へと手をかけた。
「銀さん?」
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