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暫くするとその声も段々小さくなってきて、ただの雑談になった。
ほっと胸を撫で下ろしたのも束の間、身体の内から突然吐き気が襲ってきて、銀時はトイレに駆け込む暇もなくその場で嘔吐した。
「ぅえ……がっ……ぁ」
瞬時に異臭が広がる。
口の奥には酸っぱい胃液がまだ残っていて、堪らず吐き出した。
「はぁ……はぁ……っ」
脱力して、汚物を避けて倒れ込む。
このまま新八たちが帰り神楽が寝てくれるまでじっとして、動けるようになったら片付けに行こう。
それまでにこの気持ちをどうにかしなければ。
「……っ止まれよ」
二の腕を爪を立てて掴む。
震えは収まらない。
「くそっ……くそぉ……」
「銀さん?」
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