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「早くしてよね」
媛と裕貴は、近くにあったベンチに腰を降ろした。
「あの、人に言わないでくださいね?」
「分かってるわよ」
媛は、裕貴をじっと見つめた。
「実は僕―――――眼鏡を取ると性格が変わっちゃうんです」
「………………はぁ?」
裕貴は、はぁっとため息をついた。
「その、媛さんなら男の扱いに慣れてるから治せるんじゃないかと思って。………かなりモテるし」
「……プフッ」
媛は、アハハと笑い始めた。
「絶対嘘でしょ?
そんな事あり得ないもん」
「ほ、本当です」
裕貴は、ぐっと拳を握った。
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