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先ほど、私達が談笑していると、玉座に備え付けられている城門を映す球に、3つの影が映った。
1人目をみた時は、思わず喜んだ。1人目は私達の仲間であるはずのトマト君が映し出された。
そして次に映ったのは例の奴ら…そう、トマト君は裏切ったのだ。
いや、突如流星の如く現れた詳細が何もかも不明な彼は、最初から敵だったのかもしれない。
と言うか、元から人とは言えなかったし。
だがそんなことはどうでもいい。今はどうやってこの4人を守り抜くかが大事だ。
今から逃げてももう遅い…私に力を貸して、セン!
「まさかマダオが負けるとは…。」
青ざめた顔で震えているノエルおじ様。
「あと数分でここまで来るわね。」
扇をあおぎながら落ち着かないのか部屋を歩き回るヤネケおば様。
「レーラ、万が一の時は僕が君を守り抜いてみせる。」
しゃがみこんで体を震わせているレーラに、カイスが足を震わせながら寄り添う。
「う…うん。」
レーラはカイスの言葉に小さく頷く。
「大丈夫、私があなたたちを守るからね。発動!不破付和装璧(ふわふわそうへき)!」
私はセンから貰った魔法を封じ込めた玉を割り、センの魔法を発動させた。
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