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「「もう子供じゃないんだからやめてください。」」
顔を赤らめながらも私の手を振り払おうとはしない双子につい頬が緩む。
「できればこんな形ではなく、いつものように会いたかった。」
2人の後ろでノエルおじ様が悲しげな顔を浮かべて呟いた。
その言葉に私の手も止まり、レーラとカイスの笑顔も凍った。
「…少しは空気読みなさい。」
そう言ってヤネケおば様がノエルおじ様の足を踵で踏んづけた。
「ふはぁ~しびれるうぅ~!!」
………さっきとは別の意味で場が凍ったわ。
「…そういえば、兵達はどこにいるのかしら?」
私がここにくるまでに、いつもは巡回している兵士はおろか、門番までいなかった。
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