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「ねえねえ、記憶って何の話?」
「僕達、記憶喪失なんです。名前と僕達が双子だって事以外」
「ありゃ、そりゃ大変だね;」
「実際そう大変って感じでもないですけどね;」
てゐが記憶がどうしたと聞くと、龍雅がてゐに記憶喪失だと言う事を説明する。
「だから私達は今記憶が戻るまでの間の事を考えて幻想郷を案内しているのよ」
「そういう事だったのね、ならここで立ち話している時間はないでしょう?」
「そうね、それじゃ次に行きましょうか。で、ぬえは?」
「そういえば見ないわね…」
「ぬえなら外でここの兎達と遊んでるわよ」
紫が龍雅と龍奈の記憶が戻るまでの間の事を考えて幻想郷を案内していると言うと、永琳がそれなら時間はないのではと言う。
紫は次に行く事にし、ぬえがいない事に気付く。輝夜が兎達と遊んでいると教える。
「…紫」
「ええ」
「あ、ちょま…あぁぁぁぁ…!;」
「さ、行きましょ」
「また来ます、永琳さん」
「ええ、待ってるわ」
霊夢が紫に目で合図を送り、紫がぬえをスキマに落とす。その後、龍雅達の足元ににスキマを開け始める。龍雅は永琳にまた来ると伝え、永琳は待っていると返事をした。
龍雅達はスキマに入り、次の目的地へと向かった。
「次は…地霊殿(ちれいでん)よ」
「ここも案内対象に入ったか」
「どちら様?」
「私よ、霊夢よヤマメ」
「ああ~」
紫が次の目的地、地霊殿に着いたと言うと、霊夢が案内対象に入っていたのかと意外そうに言う。すると、蜘蛛を思わせるような姿をした少女が歩いてきてどちら様と尋ねる。霊夢はその女性をヤマメと呼び、ヤマメは霊夢だと聞くと納得したように返事をした。
「他の奴らは?」
「そっちにいるよ」
「そこのお二人さん見ない顔ね、私は水橋(ミズハシ)パルスィよ」
「私はキスメ」
「ついでに私は黒谷(クロダニ)ヤマメだよ」
霊夢はヤマメに他の住人はいないのか尋ねると、ヤマメは龍雅と龍奈の方を指差し、そっちにいると言う。すると、パルスィと言う女性と、キスメと言う桶に入っている少女が二人に自己紹介をしていた。
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