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「も、椛…首…苦しい;」
「あ、ごめん!;」
「さっきから何か様子おかしいよ椛;」
「な、何でもない、何でもないから!;」
「そう?;なら良いけど…何処に行くの?」
龍雅は首を絞められ、苦しいと椛に言う。椛は謝りすぐに力を弱める。
龍雅は先程から様子がおかしいと言うと、椛は顔を紅くして何でもないと強く否定した。龍雅はそれなら良いと言うと、何処に向かうのかと尋ねた。
「えーと…守矢(もりや)神社が山頂の辺りにあるからそこに向かおう」
「うん、分かった」
椛は山頂に神社があると言い、龍雅と龍奈は山頂に向かって歩き出した。
「ん?何処からか芋の香りが…」
「ああ、きっとそれは豊穣の神様、秋穣子(アキ ミノリコ)様の香水だと思うよ」
「香水…;」
「悪い!?;」
『うわあ!;』
「穣子、落ち着きなさい;」
歩いている途中、龍奈が芋の香りがすると周りを見渡す。椛はその香りは恐らく豊穣の神である穣子という神の香水であると言う。
龍雅が芋の香水という事に微妙な反応をすると、何処からか穣子と思わしき女性が半泣き状態で悪いかと叫ぶ。龍雅達はあまりの事に驚き、穣子の後ろから女性が穣子に落ち着くように声をかけた。
「でも静葉(シズハ)姉さん、芋の香水馬鹿にしたんだよ!?」
「や、馬鹿にはしてませんが;」
「じゃあ微妙な反応しないでよ!」
「すみません;ただそんな香水もあるんだなと;」
「とにかく穣子は落ち着きなさいって;私は穣子の姉、秋静葉よ」
「僕は蘇王龍雅です。こっちは妹の龍奈です」
「はじめまして」
穣子は声をかけてきた女性を静葉姉さんと呼び、龍雅が香水を馬鹿にした事を話す。龍雅は馬鹿にはしていないと言うと、穣子はなら微妙な反応をするなと言った。
龍雅は芋の香水が珍しかっただけだと話すと、静葉はもう一度穣子に落ち着くように言って龍雅と龍奈に自己紹介をした。
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