迷い込んだ兄妹

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「確かに見た目は人間かもしれないけれど、私は妖怪よ」 「妖怪…?」 「実在するんだ…」 「ご期待通りの反応をありがとう。この幻想郷には霊夢のような人間がいれば、私みたいな妖怪、それに妖精や吸血鬼など様々な種族がいるわ」 紫が龍雅と龍奈に自分の正体を話すと、二人は信じられないというような顔をする。紫はその顔を見て、幻想郷について話をする。 「へえ~、そうなんですか♪」 「どう?興味沸いた?」 「はい♪」 「そうね…それじゃお二人様、幻想郷案内ツアーへご招待♪」 『えっ?…うわぁぁぁぁ!!;』 「私も巻き添えかぁぁ!;」 龍雅が興味津々に返事をすると、紫は興味が沸いたかと二人に尋ねる。龍奈が返事をすると、紫は龍雅と龍奈、それから霊夢の足元にスキマを開け、何処かに移動させた。 『……あぁぁぁぁ!!;』 ドン、という音と共に、龍雅達がスキマから出て来た。 「いったぁ~…;」 「大丈夫?;龍奈;」 「うん;」 「全く…紫!もうちょっと丁寧にスキマから出しなさいよ!」 「そんな無茶な事言わないでちょうだい」 龍奈が腰を押さえて痛がり、龍雅が心配する。霊夢は紫にもう少し丁寧に出来ないのかと怒ると、紫は無茶な事を言うなと返した。 「えっと、ところでここは?」 「ここは人里よ。幻想郷にいる人間は大抵ここに住んでいるわ」 「そうなんですか」 「ええ、それじゃ住人達に挨拶でもしに行きましょうか?」 龍雅がふと、ここが何処なのかと尋ねると、紫が人里だと答えた。その後、紫は住人に挨拶しに行くか龍雅と龍奈に聞いた。 『はい♪』 「そう、良い返事ね。それじゃ手始めに阿求(アキュウ)の所にでも行きましょうか」 「私帰っちゃ駄目?;」 「駄目よ、何となく」 龍雅と龍奈は笑顔で返事をし、紫が阿求と言う人物に会いに行くと言った。霊夢は帰っていいか尋ねるが、紫は何となく駄目だと返した。
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