主人公=イケメンとはかぎらない

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大人はよく『子供の頃のいじめより、社会のいじめの方がつらい』と言うが、子供のいじめも結構きつい。靴の中に画ビョウ、机に落書きなどお約束なものもあれば、外で歩いている俺にめがけて窓から物を落としてくるや、靴の中にガラスの破片を入れるなど少し凝っている事もしてくる。授業中もいじめてくる。しかも隠さずに堂々としてくる。先生は見て見ぬふり。教師でさえもこの二人の言いなりなのだ。 よくクラスメート(森田と沢口の下僕)からは『死ね。』や『何で生きてるの?』と言われる。俺ははっきりいって、自殺を考えた事はない。死んだらあいつらに負けた事と同じではないかと思ったからだ。それだけは嫌だった。どんなにボロボロになっても、あんな腐った奴らに負けるのだけは、俺のプライドが許さなかった。
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