プロローグ

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王はもはや誰もいない王の間で消えた兵に言い聞かせるようにそう呟いた。 いつの間にか、兵を、民を、町を、奪った炎の集団が目の前を囲んでいた。 その炎はまるで生き物のように…否、それらは文字通り生き物であった。禍々しい鎧をまとい、剣を持った炎。空中を漂う炎の竜。他にもおぞましい異形の者達がゆっくりと王の元に近づいてくる。 「あとはあなた一人デスネ…さぁ宝の在処を吐き、ワタクシ達に焼きコロサレロ!」 ヒトの言葉を喋ったかと思うと、その鎧をまとった炎は姿を変え、さらに巨大になり王に襲いかかった。 うおぉぉぉぉ!!!!!! 王は誰が見ても勝ち目のないその炎の軍団に一人剣を構え、立ち向かって行った………
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