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そんなある日のことです。
1枚のトランプ兵が王女様の大切にしている、ティーカップを割ってしまいました。
王女様はそのことに、とても激怒し他のトランプ兵に命じました。
「ア ヤ ツ ノ 首 ヲ 跳 ネ ロ !」
許しを乞うトランプ兵とは対照的に、無惨にもその鎌は振りを下ろされてしまいました。
庭園に飛び散る赤い血を見た女王様は、とても嬉しげに笑い何事もなかったように、こう言いました。
「 サァ 、オ 茶 会 ヲ 続 ケ マ シ ョ ?」
そしてまたあくる日
王女様がお茶会の席で談笑中。
ある一枚のトランプ兵が王女様の好物である真っ赤な薔薇をモチーフとしたケーキを不注意で落としてしまいました。
話を中断され機嫌を損ねた王女様は、高らかにこう叫びました。
「ア ヤ ツ ノ 首 ヲ 跳 ネ ロ !」
途端に逃げはじめたトランプ兵でしたが、あっけなく捕まり首を落とされてしまいました。
王女様は首のない塊の隣で血に染まったケーキを一掬いし口に含んだ後、満足げにこう言いました。
「 サァ 、オ 茶 会 ヲ 続 ケ マ シ ョ ?」
そんな事が毎日のように繰り返され、国民は恐怖に怯えていました。
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