銀髪男の来襲

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……ダメだ。憐のペースに呑まれては、話がややこしくなるばかりだ、と希良々は深呼吸を一つした。 「“比槻先生”? まずは、どーしてここにいるのか説明してくださいますか?」 「やだなー、希良々。そんな他人行儀な話し方するなよー。俺のことは憐でいいぞ。何ならあ・な・たって呼んでくれてもいいが」 憐に鼻をツンと突かれた希良々は、ピキリとこめかみに怒りマークを浮かべそうになるが、ダメだ、ダメだと言い聞かせる。 「それから、私に気安く触れないでください。宇迦之御魂神〈ウカノミタマシン〉様にこの身を捧げ、生涯お仕えすると決めてますので」 「それは聞いたが……ウカノのばーちゃんに捧げるなんて勿体ない!! 希良々だってシワシワのばーちゃんより、若くてピチピチな俺のがいいだろ!?」 憐に肩を掴まれ勢いに圧されて、身体を仰け反らす。 憐の口振りから、宇迦之御魂神様を知っているのだと予想されるが、そこに食い付けばまたペースが乱されると我慢する。 「あなたも神使なら分かるでしょ!?」 希良々は憐の手を払い退けると、強い眼差しを向けた。 .
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